プロテインが今年もやって来る

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朝、出勤すると、玄関ロビーで業者さんが巨大なクリスマスツリーを作っていた。我が社ながらそのリア充ぶりにおののく。

 

原稿を無事に校了し、めずらしく木曜午後がオフになった。この日は、かねてから気になっていた近所のパーソナルトレーニングジムを予約していた。受付を済ませてジャージに着替えると、地下にあるスタジオに案内される。

 

「今日は体験コースですね」

トレーナーの屈強なおにいさんが言う。

「この時期は忘年会も多いし、身体周りが気になりますよね」

 

カウンセリングを受けると、朝食を食べない習慣と、運動不足が問題だと指摘された。せっかくなので、家でもできる簡単な筋トレと有酸素運動を教わる。とくに筋トレは、正しい姿勢でやると少しの動作でも効きが違って、目から鱗だ。

 

だが、それ以上に衝撃を受けることがあった。

 

「さて次は」と言いながらおにいさんが黒い台のようなものを出す。

「この上に乗って、その場でスキップしてみましょう」

なんじゃそりゃ、と思ったが、うながされるままに試みる。

 

 

「!?」

 

世の中にはできることより、できないことのほうが多いと当然ながら分かっている。だが、アラサーになってからこんなレッテルを貼られるとは思わなかった。

 

 

私は、その場でスキップができない。

 

 

タ、タタン。タ? タタッン。タタタッタン。

いびつなステップがスタジオにこだまする。5分も続けると、だんだん自分でも何をやっているのか分からなくなり、なぜか笑いがこみ上げてくる。

どう考えてもやばい奴だが、そんな状態を目の当たりにしても、屈強な微笑みを崩さないおにいさんがむしろ怖い。

 

「よかったら通ってみてください!」

1時間のレッスンを終え、おにいさんに見送られながらスタジオを後にする。

 

かくかくする膝を無視して、そっとスキップをしてみた。

よかった・・・・・・、普通のスキップならできる・・・・・・!

純粋な嬉しさを噛みしめる私を、ベビーカーを押すおかあさんと女の子が不思議そうに眺めていた。

 

 

 

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