エデンで暮らせば

f:id:udon402:20181109220821j:image

 

たまにはエロゲーでもして2次元的俗世間に染まろうと思い、7799円のDVD-ROMを入手した。しかし、PCにディスクを入れても数秒で勝手にイジェクトしてしまう。清廉潔癖な光学ドライブの「こんな破廉恥なものは受け入れん!」という確固たる意志を感じる。だが、日々低俗な雑誌を作っている我が身としては、「一生懸命楽しんでくれる人がいるから、こっちも一生懸命作ってるんだよ!」と張り手をかましたい。

 

ちなみに、クレンペラー指揮の名盤「ミサ曲 ロ短調」(J.S.バッハ)のCDを入れてみてもイジェクト。こっちも駄目なんかい。どうやら光学ドライブは反抗期ではなく、寿命だったらしい。PC自体は問題なく動作するので、買い替えるかどうか非常に悩ましい。エロゲーをプレイしようなんて思わなければ、破損を知らずにすんだのに! リンゴをかじったアダムとイブの気分だ。

 

仕方が無いので、近所の焼鳥屋に飲みに出かけた。人はそれを現実逃避と呼ぶが、色欲より食欲である。それに僕は2次元から逃避したのであって、たいへん健全だと思う。

入り口を開けるや、むわっとした空気に包まれた。こぢんまりとした店内には団体サラリーマンが1グループと、先輩後輩サラリーマンが1組。みなさんすでに出来上がっているようだ。

 

「こちらへどうぞ」

おねえさんに案内されて、全5席のカウンターに腰掛ける。生ビールと茄子の水漬け、レバー2種を注文して一息ついた。ガヤガヤと騒がしいのはご愛敬だ。

飛び交う注文をおねえさんが巧妙にさばいている。ビールがなくなったなと思うと、すぐに目が合い、注文を取りに来てくれる。ビール一杯でおねえさんと会話ができる(「あ、同じのを・・・・・・」)素晴しいシステムだ。

 

僕は遠くにいる人と意思疎通することができない。よく恋愛ドラマとかで、踏切の向こうの女の子が口パクで「すきだよ♡」とか言うシーンがあるが(あるんだよ)、自分の場合、それが「すきだよ♡」でも「くず野郎」でも違いが分からないだろう。仕方が無いのでただヘラヘラしているが、それでは失うものもなく、また、得るものもない。

 

「言葉にしなきゃ伝わんねえよ!」

テーブル席の先輩サラリーマンが後輩に何やら講釈を垂れている。良いこと言うなぁ。2019年は思ったことは、なるべく口に出していく方針でいこう。エロゲのテキストも力いっぱい音読する所存。

「とりあえず、明日はビックカメラに行こう」

そう一人つぶやくと、お店のおねえさんがビクッとした。

 

 

水中で歌ったままの告白をお前におくるシャボンにしてくれ

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。